忍者ブログ

[PR]

2025年07月03日
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

涙雨

2009年03月18日
まさかのオリジナル。
つづ・・・かないかもしれません。


これを、習い性というのだろうか。
ここ数日、降り止まぬ雨の音はもう、身にしみこんで感じられなくなってきていた。
ただ、翳した大きな蕗の葉を雨だれがぼつりぼつりと叩く音だけが、やけに耳についた。
蕗の葉から、白々とした玉になり滑り落ちる雨だれが肩へ浸み、抗(あらが)の温かい体がゆっくりと濡れ冷えてゆく。
ややあって、雨にけぶる泥濘の道を、急ぎ足で来る女があった。
志乃だった。
小袖の上からも解る、華奢な肩。
ほっそりとした腕の中に揺れているのは、野薔薇だろうか。ああそれとも草の王。
この北の地へ、志乃が鈴を追って来てから十月。
あぶれもの同士、身を寄せ合うように暮らすこの家の居候をしつつ、花売りを始めたのは今年からだった。
楚々とした、大人しげな娘であったが、もとは流浪の芸人。
見かけによらぬ、不思議な逞しさがあった。
辺りの寂しい町でも、志乃の花は思うよりよく売れている。
そっと会釈して、家に入りかけた小さな背を、一度呼び止めようとして、抗(あらが)は挙げかけた手を彷徨わせた。
もとより、とくべつの用事があったわけではない。
だから、抗はそのときに、声をたてたつもりはなかった。
しかし、志乃は目の見えない分、常人の見えぬものが見えるところがある娘だった。
そのためだろう、何かを察したらしい志乃は急ぎ足をふととめて、立ちつくす抗を振り向いた。
 


******************

ああもう説明不足・・・。
でもずらずら説明したほうがいいのかどうか迷います・・。
ずっとあたためているオリジナル話の、番外編のさらに番外みたいな位置づけのものから書くのは如何なものか。
私は小説をほとんど書いたことがないために、自分の書き方というのがまだないのです。
そういうのは、オリジナルキャラクターを使ったほうが解るのかなーと思って習作してみまたけど。
わ か らん!(・v・)

とりあえず、これはつづきません。
書くなら、鈴が北上したところからにせねば!
PR
Comment
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
Trackback
トラックバックURL: